物は壊れる、人は死ぬ
3つ数えて目を瞑れ────


 友人に変わり者が一人居る。いや、こと銃に関しては、変わった趣味の奴が居る。最初に買った銃が、8oのダブルデリンジャー。それも、2丁立て続けだ。こんな奴は、そうは居ない。訂正した理由は至って簡単。変わり者でない友人なんて、数える程も居やしないんだ。

 彼はホルスターの作成を、ミスタ・ロバート=デニーロに依頼した。出来はピカイチ。値段は秘密だ。びっくりするくらい安いから。そして、いつもデリンジャーを持ち歩いていた。それを見て、俺も1丁デリンジャーを買おうかとも思ったが、結局は止めておいた。当時、8oのバイオBB弾は販売されていなかったし、M945やディフェンダーと弾丸を共用出来ない。そう言ったデメリットに目を瞑ってまで、欲しい銃じゃない。

 では、何故買ったのか?金なら余ってはいるが、勿論、それは理由にならない。そろそろ、浪費癖にも歯止めをかけなければ、と思っている所だ。

 友人に一人、別のチームと掛け持ちしている奴が居る。合同でインドア戦をやろう。ある日、彼がそう提案した。有料のインドアフィールドを借りるのだ、と言う。
 俺は迷った。兵隊ごっこではなく、ガンアクションをやりたい俺にとって、それは魅力的な提案だった。だが、彼らがやりたいのが、SASごっこならお断りだ。
 件のデリンジャー使い……同時にリボルバーマニアも、同じ意見だった。この時、彼は言った。
「デリンジャーで決闘がしたい」
 と。

 タイミングが全てだ。
 射程も精度も最悪のデリンジャー。装弾数はたったの2発で、装弾にも思いの外、手間がかかる。この銃でサシの決闘。遠すぎれば当たらないし、近づき過ぎれば先に殺られる。唯一、装弾の機会は同時に撃ち尽くした時くらいだが、その際にも装弾を急ぐか、取り敢えず距離を置くかの選択が有る。
 運と度胸で一発勝負。堪らなく、魅力的な提案だった。俺はデリンジャーを買う事に決めた。
 こと、銃に関して、俺はスタイルに拘りたいと思っている。早速、デリンジャーのドレスアップパーツを探す。目当ての物は見つからなかったが、それ以上に有益な情報が目に止まった。曰く、インナーバレルとパッキンを外せば、マルベリーフィールドのマルイ製リボルバー用カートリッジが装填可能。尚かつ、僅かな改造で6o弾を発射出来る、と。中折れ式のダブルデリンジャーで、真鍮製のカートが使えるんだ。最高にクールだと思わないかい?


 それ以来、俺の脳裏を占めるのは、デリンジャーの事ばかり。自宅でも、仕事中でも、デリンジャーを手に入れて、改造する事ばかりを考えていた。日曜日になると、俺は仲間と共に、ミスタ・ロバートの店に飛んで行った。

 実際に銃を手に入れて、改造を終えてしまえば、途端に飽きるだろう。そう思っていた。いつだって、そうだ。手に入れる前が、一番楽しいんだ。

 所が、このデリンジャーは違った。その後も、俺はデリンジャーが撃ちたくて、撃ちたくて堪らなかった。多分、1日中弄っていても飽きないだろう。カートを込め、バレルを閉じ、ハンマーコック。2発を撃って、振り出しに戻る。その単純作業の繰り返しが、無性に楽しいんだ。ガスガス連発する快感こそ望むべくも無いが、部屋の中でも気軽に楽しめる。デリンジャーはそんな銃だった。撃っていて一番楽しいのはM945だが、一番遊べるのは、間違い無くデリンジャーだ。

 あいつも、改造を終えた、と言う。カートの短さから、インナーバレルのストッパーに当たって、弾道が乱れるのでは、と言う心配も杞憂に終わった。時折耳にする様に、2発が同時に発射されてしまう様な事も無い。準備は整った。
 さあ、決闘だ!




















 この記事を書いている途中、ベッドの上に放っておいたデリンジャーのガス注入口に、6oBB弾が詰まった。サイズはジャストフィット。除去するのに少しばかり苦労した。柔らかいバイオBB弾だから、刃物で突き刺して取り出せたが、プラ製だったら、厄介な事になったかも知れない。カート式に改造したユーザーは特に注意。俺はゴム管を填め込んで、対策した。









First up date - H.16.03/13
Last up date - H.18.08/06
by YO - HIDAKA

−MGC .32 AUTOMATIC COLT PISTOL Mod M 1903 “hammerless”−

−マルゼン REMINGTON M1100 DEFENDERU−

−KSC S&W M945 Compact−

−序−

−モドル−