時が育て
技が磨く
サントリー

響 17年

720ml

10,500円



 朝は酔ってる。昼も酔ってる。夜は寝てる。そんな俺だって、生まれながらに酒飲みだった訳じゃない。
 夕食にビールを一本付けるくらいだった俺が、ウィスキーを飲む様になったのは、今の仲間達と飲む様になってからだ。最初は相手が用意してくれた、ニッカのウィスキーばかりを飲んでいた。
 或る日、俺がサントリー物を持ち込んだ。無頼派と言う、1000円ぽっきりの安物だ。安易な生き方は蹴っ飛ばす。心に気迫を注ぐウィスキー。そんな文句に釣られて買った。値段にこそ差は無いが、ニッカのブラックよりは圧倒的に旨く、飲み易い酒だった。価格を考えれば、驚くべき味と言っていい。正直、価格では上のオールドよりずっと旨かった、と思う。残念なから、この無頼派、今はラインナップから消えちまった。
 ニッカは日本でスコッチウィスキーを作ろうとした。サントリーは日本のウィスキーを作ろうとした。安物ながら、両者を飲み比べた上での感想は、決して的外れな物では無いだろう。そして、どちらが上と言う訳では無いけれど、当時の俺はサントリーを好みだと感じ、より高品質な物を飲んでみたい、と考えた。

 そして、選んだのが響の17物だ。丁度、山崎の50年物が販売もされていたが、一本100万円を衝動買い出来る程、俺は神様に依怙贔屓されてない。同シリーズの21、30年物や、ザ・ウィスキーも同様。俺が気楽に買えるのは、まあ、こんな所が精々だ。

 ショットグラスに注ぐ。質の良いチョコレートを思わせる、ふくよかな香りが鼻孔を擽る。一口目で、軽いショックを受けた。
 こいつを飲んだのは、以前に書いた、越乃かぎろひの後だ。スコッチ、バーボンとウィスキーはあれこれと飲んでいる。それを纏めて否定された気がした。こいつがウィスキーなのだ、としたら、俺が今までウィスキーと思って飲んでいた代物は、一体何だったのか、と。滑らかな舌触り、コクの有る、華やかな味わい。正に絶品の一言。こいつが有る間は、酒が待つ我が家へと帰るのが、楽しみでならなかった。

 文句無しに俺にとって一番のウィスキーだったこいつも、最近、オーヘントッシャン21年にその座を明け渡した。それでも、最初に飲んだ時の感動と言う点では、未だこいつを超える奴は出ていない。安い店なら、7000円足らずで買える一本。デイリーにはきついが、たまに飲むにはお奨めだ。






























First up date - H.19.07/18
Last up date - H.19.07/18
by YO - HIDAKA

EVAN=WILLIAM シングレバレル1993

越乃かぎろひ〈萬寿〉

コントロール インカ・ピスコ

菊正宗〔超特撰〕特醸雅

−モドル−